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quill-goya2005-07-11

「オイ!逃げてるぞー!」




夜、自宅にいたら父が玄関先で怒っていた
母が玄関へ走って行く


妹が
「そういえば昨日、夜遊びから帰ってきてるの目撃したよ」
などと呟いている


みんな何の話をしているの?


私も玄関まで行ってみた
なんてことはない
鈴虫のことだった



現在の母の楽しみは鈴虫だそうで、近所の人から何匹か分けてもらって育てているそうだ
どうやらその、まだまだ小さい鈴虫が虫かごから逃げ出しているのを父が目撃したそうだ


妹は
「もしかしたら夜遊びしに行くところだったのかもしれないなぁ」
なんて呟いていたりもした
見てるだけか…


相変わらずのドライぶり
コイツは私の目からみてもかなりのドライ人間だ
けっして他人事では慌てたりしない
自分中心なヤツだ


感情が高まるのは自分が夢中になってるときだけ
あとはどんな状況でもマイペース
恐ろしいほどのマイペースさんだ


私のことを「ネイサン」と呼ぶ
カツオか、アンタは





さて、母の鈴虫熱なのだが、これまた恐ろしいことに繁殖させてみんなに配りたいそうだ


以前にもメダカを大量繁殖させて配りまくったことがある
近所はもちろんのこと、私の会社にまで行き届いた


さらにさらに彼女はいやらしいことに、そこらへんに生息しているヒメダカだけを里子に出したそうだ
絶滅品種の黒メダカは自分だけで楽しんでいるらしい
彼女いわく、かわいらしさが全然違うそうだ



メダカブリーダーは去年から熱を入れていて、我が家の周囲にはメダカ用のカメがたくさんおいてある
多すぎるくらいに


もちろんヒメダカと黒は別々のカメだ
血が混じらないようにとの配慮らしい


彼女は休日は一人で何時間もメダカのカメをのぞいて過ごしているらしい
私も帰宅する際に、近所の人や保育園児が覗き込んでいるのを目撃する
なぜそんなにメダカに惹かれるのだろう


先日も帰宅したときに玄関先に小さな虫かごにメモが入ったものが置かれてあった
メモを見ると、
「メダカありがとう 元気に育ってます」
みたいなことが書かれていた


近所の友人の母上からの手紙だった
いつの間にか交流が行なわれている
私と友人は、この母親同士の交流が恐怖でならない
一体何をしているんだ
怖いんだよ…!




友よ、きっと君の自宅にも鈴虫が届くよ
あ、君んちのメダカには黒も入っているそうです