鈴の若旦那

quill-goya2006-01-06

会社のデスクに鈴カステラが置いてあった
経理部の後輩からの帰省土産だ


この鈴カステラは本当に美味しい
後輩は年に何度かこの定番となったカステラを買ってきてくれる
それは彼が入社する前に手土産に持ってきてしまったから・・・
あんまり美味しいので皆でお礼を言うと、入社後に帰省した時も買ってきてくれたのだ
その時も本当に美味しいねぇとお礼を言ったせいか、その次の帰省の時も買ってきてくれた


いつしか『彼の帰省=鈴カステラ』が私たちの心の中に存在するようになってしまった
でもでも毎回、本社の全社員分を買ってきてくれるから数がすごい
一体いくらかかっているのか分からない
でも期待せずにはいられない
だって美味しい


今回もお礼を言うと「どういたしまして」と言ってくれた
ついでに「我が家でも大人気なんですよ」というと「まだ余分があります」と言ってくれた


思わず「年老いた母と病弱な妹が大好物なんです・・・!」と小芝居をしてみた
すると後輩は「そんなこと言わなくてもあげますから・・・」と言ってくれた


後で紙袋に年老いた母と病弱な妹の分まで入れてくれていた
帰って妹に「鈴です」と渡すと「やったー! これうまいんだよねー」と喜び、夕飯前だというのにがっついていた
小芝居の内容に嘘偽りなしだ


しかし毎回毎回、買ってきてくれるので実は彼女は鈴カステラ屋なんじゃないかと聞いてみた
残念ながら違うらしい
でもお礼のメールの件名は『鈴の若旦那へ』にしといた